お疲れ様です。ヒコミツです。
畑を耕す・種を蒔く・水をあげる・収穫する・・・可能な限り、家庭菜園の作業は子供たちと一緒にやるようにしています。
ゲームやおもちゃ遊びに夢中で一緒に作業してくれないこともよくありますが、その時は必ず「畑のお世話してくるね!」と声をかけてから作業します。
- 「父ちゃんが作った野菜」ではなく、「みんなで作った野菜」と思ってもらいたい。
- 1種類でもいいから、野菜を好きになってもらいたい。
そんなことを願いつつ、家庭菜園を続けています。
嬉しいことに、その願いが1つ叶ったので報告します。
野菜=食べたくない
我が家の長男くんは、2歳になったころから「好き嫌い」が急に激しくなりました。
好きなもの以外は断固として食べません。野菜なんてもっての外です。
なんとか小さい一口分の野菜を口に入れられたとしても、反射的にもどしてしまうレベル。
緑色の野菜なんて見ただけでNGです。
幼稚園の先生にも「こんなに食べない子はなかなかいないです。」と言わせるほど。
小さく切ったり、好きなキャラクターの力を借りたり・・・でも何をやってもダメ。
こんな感じで悩まれているパパ・ママもいっぱいいるんじゃないでしょうか?
我が家の長男くんは、そんな状態が3年くらい続きました。
そんな長男くんも5歳になりました。未だに「野菜を食べれるようになった」とは程遠い状態ですが、今までとは違った変化を見せてくれるようになってきたんです。
「ほうれん草を育ててみたい」父ちゃんの夢が1つ叶った瞬間
縁側で日向ぼっこしながら一緒におやつを食べていたときのこと。
夏野菜が終わって、何も植ってない小さな畑を眺めながら、
父ちゃんね、今度は「大根」を育ててみたいんだぁ!
おれ、ほうれん草を育てて食べてみたい!
ん?!んん?!?!
ほうれん草を食べてみたい?!?!?!
長男くんの突然の衝撃発言にびっくりして、思わず聞き返しちゃいました。
野菜嫌いな長男くんが自分から野菜を「食べたい」なんて言ってくれたのは初めてのことです。
父ちゃんの家庭菜園の夢が1つ叶った瞬間でした。
「ほうれん草を育てて食べてみたい」となった理由は?
なぜ我が家の長男くんは「ほうれん草を育てて食べてみたい」と思ってくれたのでしょうか?
当の本人にその理由を聞いてみると、
「ほうれん草のお味噌汁が食べれるようになったから。」
とのこと。
家庭ではもちろんですが幼稚園でも長男くんの好き嫌いを減らすために、色々と試行錯誤してくれているようです。
ネット上にも色々なご家庭で「これで野菜嫌いを克服した!」というような記事が紹介されていますよね。
我が家も自分の子供の性格に合った作戦を、たくさん試しました。
でも、実際やってみても上手くいかないことばかりじゃありませんか?
子供が苦手(嫌い)なものを克服していくためには、色々な要素がリンクし、全てが上手く合致することが必要です。
また、子供自身の心の成長も大きく関わってくるのかなと思います。
むしろ、この「心の成長」が1番のポイントなのかもしれません。
家庭菜園は子供と野菜を繋げる絶好のツール
家庭菜園は野菜嫌いの子供にとって、どんな影響を与えるのでしょうか?
個人的には、家庭菜園は子供と野菜を繋げるとっても良い「ツール」だと思っています。
大人だって、嫌いなものからは距離を置きたいと思いますよね?
子供の場合なら尚更。嫌いな野菜を見るのも嫌だ!という子もいるかもしれません。
ところが、我が家の長男くんは喜んで家庭菜園のお手伝いをしてくれます。野菜が苦手なのに。
我が家では家庭菜園で行う色々な作業を子供の「遊び」と結び付けることで、子供に興味を持ってもらえました。
土を耕す | 土遊び。泥んこになってもOK。 |
野菜の成長期 | 葉っぱの形で連想ゲーム(何の形に似てるかな?) 昨日よりどれくらい大きくなった? トマトは何色に変わるかな? |
収穫 | ハサミで切ってみる 土を掘って野菜を探す 力いっぱい引っこ抜く |
こんな感じです。
それぞれの工程に子供心をくすぐる要素を入れてあげると、「もっとやりたい」「次はなにやるの?」というように、子供の方から近づいてきてくれるようになってきます。
収穫した野菜を食べれなくてもいい
子供と一緒に育てた野菜。楽しく収穫もしてくれたし、これで苦手な野菜も食べてくれるかな?
長男くんが収穫してくれたお野菜、美味しそうだね!
新鮮なうちに一緒に食べてみよう!
いらなーい。父ちゃん食べていいよ!!
親の思いは、むなしく崩れ落ちます。
子供にとっては収穫までが楽しい時間なんですね。収穫した野菜を食べるという事は別物。
でもいいんです。確実に野菜との距離は縮まっています。楽しい気持ちのまま、奥様のいる台所へ自分で収穫した野菜を配達してもらいましょう。
奥様には採れたての野菜を使ったお料理を、その日のうちに作ってもらいます。
長男くんが収穫してくれたお野菜、とっても美味しいよ!
収穫してくれてありがとう。
そう言ってもらえると、子供もやっぱり嬉しいんですよね。
頑張って育てて収穫したものを「美味しい」と言って食べてもらえる。その喜びを感じてもらうことが大切なんです。
3歳前後では、自分の収穫した野菜を食べてパパ・ママが笑顔になった!嬉しいな!くらいの感覚で十分だと思っています。
5歳くらいになってくると、生産者としての気持ちが何となくわかってきます。
その時感じた「嬉しい」という気持ちが次のステップへと繋がっていきます。
子供の「やってみたい!」という気持ちを大切に。
5歳になって、心も体も日々成長しています。今まで「ちゃんと野菜も食べて!」と散々言われてきました。
子供の栄養の為とはいえ、ついつい感情的に強い口調で食べるように言ってしまうこともたくさんありました。
長男くん、とても辛かったと思います。どうしても食べれなくて泣いてしまうこと・吐き出してしまうこともたくさんありました。
そんな状況を経験してきた小さな子供が自ら発した 「ほうれん草を育てて食べてみたい」 という気持ち。
子供からしたら、ぽっと出た、そんな決意めいたひと言ではないのかもしれない。
いざ収穫となった時、やっぱり食べられないかもしれない。
そうなったとしても、きっと私はいつもと同じように
「長男くんが育ててくれたほうれん草、とっても美味しいよ!」
「収穫してくれてありがとう。」
そう言うでしょう。
1度や2度の失敗なんて問題ありません。大人だって有言実行するのは難しいことですから。
何より、子供が苦手なことに対して自分から「やってみたい!」と言ってくれた、その気持ちを大切にしてあげたい。
「やってみたい!」を「できた!」に変えられるように、親として全力でサポートしてあげましょう。
最後に
今回、我が家の長男くんの口から飛び出した「ほうれん草を育てて食べてみたい」という言葉。
家庭菜園をしているということだけで生み出せたものではありません。
食べてくれなくても、子供のために毎日みんなと同じ食事を用意し続けてくれている奥様。
作った料理を当たり前のように「食べたくない」と言われ続けるストレスは尋常じゃありません。
子供の好き嫌いでお悩みのパパ・ママなら、どれほどのストレスか分かりますよね?!
決して料理が得意!というわけではない我が家の奥様には本当に感謝しています。
(本人は得意じゃないと言っているけど、美味しいですよ!)
プロの視点から長男くんの好き嫌いに対応してくれている幼稚園の先生。
そして、前に進もうと日々頑張っている長男くん。
長男くんに関わるみんなの「良い方へ進んでいきたい!」という思いが、長男くんの口から 「ほうれん草を育てて食べてみたい」 という言葉を生み出してくれたんだと思っています。
ほうれん草の収穫まで、あと2ヶ月ほど。
結果がどうなるのか、父ちゃんはとても楽しみです。
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